シミ治療の基本を解説! 美容医療におけるシミ治療の方法と最新レーザーについて
加齢や紫外線の影響などによって生じやすい肌悩みの一つに“シミ”があります。
皮膚の表面に褐色系をした楕円や斑点の色素沈着が現れることから、「老けて見える」「メイクで隠すのが大変」などの悩みを持つ患者も少なくありません。
美容医療では、シミに対してアプローチするさまざまな治療法があります。肌の状態やシミの色味・範囲などを踏まえたうえで、患者一人ひとりに合わせた治療法を提案することが重要です。
この記事では、シミができる原因や美容医療で取り入れられているシミ治療の方法、最新のレーザーによる施術について解説します。
シミ治療に有効なレーザー治療機器についてはこちらの資料で詳しく解説しています。
目次[非表示]
- 1.肌にシミができる原因
- 1.1.紫外線の浴びすぎ
- 1.2.ターンオーバーの乱れ
- 2.美容医療におけるシミ治療の方法
- 2.1.➀内服薬・外用薬の処方
- 2.2.②メラニン色素を破壊する施術
- 3.最新のシミ治療“ピコレーザー”の特徴
- 4.まとめ
肌にシミができる原因
肌のシミは、メラニン色素が皮膚表面に沈着することで現れます。シミができる主な原因には、以下が挙げられます。
紫外線の浴びすぎ
紫外線を浴びすぎるとメラニンが過剰に生成されてしまい、シミになることがあります。
肌の表面層にはメラノサイトという色素細胞があり、紫外線から肌細胞を防御するためにメラニンを生成する機能があります。
しかし、紫外線の量によってはメラノサイトが過剰にメラニンを生成することから、肌のターンオーバーですべてを排出できなくなり、シミとして色素沈着が起こりやすくなります。
ターンオーバーの乱れ
肌のターンオーバーが乱れるとメラニンが体外に排出されにくくなり、シミにつながることがあります。
肌の表皮は内側から基底層・有棘層(ゆうきょくそう)・顆粒層・角質層といった4層で構成されています。基底層で新しい皮膚が作られることによって古い細胞が角質層へと移動して、古い皮膚は垢となって剥がれ落ちます。この代謝のサイクルをターンオーバーといい、生き生きとした肌を保つための役割があります。
しかし、新しい肌へ生まれ変わるサイクルが正常に行われないと、不要なメラニンが皮膚に残ってしまいシミができやすくなります。
▼肌のターンオーバーが乱れる原因
- 不規則な睡眠習慣
- 栄養バランスの偏り
- ストレス
- 加齢
- 間違ったスキンケア など
美容クリニックでは、シミの原因について患者に分かりやすく説明するとともに、生活習慣やスキンケアのアドバイスを行うことも求められます。
美容医療におけるシミ治療の方法
美容医療で行われるシミ治療の方法には、主に内服薬・外用薬によるアプローチとメラニン色素を取り除く施術があります。
➀内服薬・外用薬の処方
メラニンの生成を抑えたり、肌のターンオーバーを促進したりする効能を持つ内服薬・外用薬を処方する治療法です。
▼シミ治療に用いられる内服薬・外用薬
種類 |
主な効能 |
|
内服薬 |
トラネキサム酸 |
メラニン生成の抑制 |
シナール(ビタミンC・ビタミンE) |
メラニン生成の抑制 |
|
外用薬 |
ハイドロキノン |
メラニン生成の抑制 |
レチノール |
ターンオーバーの促進 |
内服薬・外用薬によるシミ治療は、継続によって徐々にシミの改善を図るため、効果を実感するまでに時間がかかりやすくなります。より早く効果を実感したいという患者の場合には、美容医療機器を用いる施術と併用するケースがあります。
②メラニン色素を破壊する施術
美容医療機器を用いてシミの元となるメラニン色素を破壊する施術方法があります。肌の表面に直接アプローチすることにより、1回または数回の施術で効果を実感(※)しやすいとされています。
▼シミ治療の施術方法
施術方法 |
概要 |
レーザー治療 |
高出力のレーザーをシミ部分にピンポイントで照射してメラニン色素を破壊する |
レーザートーニング |
顔全体に低出力のレーザーを照射して、数回の施術によってメラニン色素を少しずつ減らす |
光治療 |
レーザーよりも波長域が広い光を照射して、メラニン色素を破壊する |
なお、美容医療で行われるシミ治療の施術方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
※施術による効果の実感には個人差があります。
最新のシミ治療“ピコレーザー”の特徴
ピコレーザーは、レーザーの照射によってメラニン色素を破壊するシミ治療の一種です。従来のレーザーと比較して肌へのダメージを抑えやすいことから、シミ治療の新たな選択肢として注目されています。
▼ピコレーザーの特徴
- ピコ秒(1兆分の1秒)の極めて短い照射時間で施術を行える
- メラニンを細かく粉砕して代謝処理を早められる
従来のレーザーでは、ナノ秒(10億分の1秒)での照射を行いますが、ナノ秒以下の場合には熱と熱膨張による応力がシミの組織外まで広がりやすくなります。
▼熱による周辺組織の影響
ピコレーザーの場合には、ピコ秒という極めて短い時間で照射できるため、ターゲット内に熱膨張による応力を閉じ込めることが可能です。これにより、肌へのダメージを抑えやすくなります。
また、ナノ秒以下のレーザーでは熱によってメラニンを破壊するのに対して、ピコレーザーでは光音響作用による衝撃波でメラニン色素を細かく粉砕できます。
▼メラニン色素を破壊する作用
従来のレーザーと比べてメラニン色素の代謝処理を早められることにより、ダウンタイムを短くできます。
なお、ピコレーザーのダウンタイムについてはこちらの記事をご確認ください。
まとめ
この記事では、シミ治療について以下の内容を解説しました。
- 肌にシミができる原因
- 美容医療で行われるシミ治療の方法
- ピコレーザーの特徴
美容医療で行われるシミ治療には、内服薬・外用薬によるアプローチと、シミの元となるメラニン色素を取り除く施術があります。
なかでもピコレーザーは従来のレーザーと比べて照射時間が短く、メラニン色素を細かく粉砕できることから、肌へのダメージを抑えつつシミを効率的に除去できる施術方法です。
美容クリニックにおいては、シミの範囲や肌の状態、ダウンタイムに関する希望などを確認したうえで、患者に合わせた治療法を提案することが重要です。
サイノシュアーの『PICOSURE®』は、世界初となるアレキサンドライトの波長を搭載したピコレーザー機器です。短い照射秒数で瞬間的に光熱レーザーを照射することで、肌へのダメージを抑えながら肌悩みへ的確にアプローチできます。
詳しくは、こちらの資料をご確認ください。