ニキビ跡にピコレーザーは効果がある? 種類に応じた照射方法
ピコレーザーは、1兆分の1秒という短い時間で照射するレーザーを当てて、肌の真皮層を刺激することによって肌質の改善を促進する美容医療の施術方法です。
幅広い肌悩みにアプローチできる施術方法として取り入れられており、“ニキビ跡”の除去にもよく使われています。
美容クリニックに訪れる患者のなかには、「どのようなニキビ跡に対してピコレーザーによる改善が期待できるのか」「自分に合った施術方法は何なのか」と悩まれる方もいるため、分かりやすく説明することが重要です。
この記事では、ニキビ跡の主な種類やニキビ跡に応じたピコレーザーの照射方法、施術回数の目安について解説します。
なお、ピコレーザーを用いたたるみ治療については、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
目次[非表示]
ニキビ跡の種類
ニキビ跡には大きく分けて3つの型があります。
➀赤み型
赤み型は、ニキビの治癒後に赤い跡が残っている状態を指します。考えられる原因には、以下の2つが挙げられます。
▼赤み型の主なパターン
- ニキビによる炎症が跡として残る
- 肌が薄くなり、筋肉や血管の色が見えている
ニキビによる炎症の跡が残っている場合には、一般的に半年から一年ほど(※)で赤みが自然に落ち着きます。ただし、炎症によるダメージで皮膚が薄くなり、筋肉や血管の色が皮膚から見えることで赤みが残り続けるケースもあります。
※個人差があります。詳しくはメーカーにお問い合わせください。
②色素沈着型
色素沈着型は、ニキビができた箇所に茶色や紫色をしたシミのような跡が残った状態を指します。炎症から皮膚を守るためのメラニンが過剰に生成されたり、皮膚の真皮層が傷ついたりすることによって生じるケースがあります。
▼色素沈着型におけるニキビ跡の種類
ニキビ跡の色 |
特徴 |
茶色 |
ニキビの炎症から肌細胞を守るために生成されたメラニンが肌に沈着した跡 |
紫色 |
ニキビの炎症によって皮膚内部の毛細血管に出血が起き、血液中のヘモグロビンが組織に沈着した跡 |
③クレーター型
クレーター型は、肌の表面に凹凸が生じている状態を指します。肌の真皮層にある組織がニキビの炎症によって破壊されることによって生じるほか、無理にニキビを潰す行為も原因となります。
▼クレーター型の種類
種類 |
特徴 |
毛包周囲瘢痕 |
毛穴周囲に傷が生じて毛穴が広がってしまったニキビ跡 |
浅斑状瘢痕 |
真皮の中間層に傷が生じたニキビ跡 |
深真皮瘢痕 |
真皮の深部に広く傷が生じたニキビ跡 |
皮膚の真皮層にある組織まで傷が生じている場合には、セルフケアによって自然に治癒することは難しいとされており、美容医療によって肌の再生を促す施術が必要といえます。
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ニキビ跡に対するピコレーザーの照射方法
ピコレーザーによる施術では、アプローチしたい肌悩みに応じて照射方法を変える必要があります。主な照射方法と、それぞれの方法に適したニキビ跡の種類をご紹介します。
ピコトーニング
ピコトーニングは、低出力のレーザーを顔の広範囲に照射する方法です。
肌の角質層に働きかけてメラニンを少しずつ減少させることで、色素沈着を除去する仕組みとなっています。主に色素沈着型となるニキビ跡の施術に用いられており(※1)、肌質の改善や肌のトーンアップなどにも効果(※2)が期待できます。
ピコスポット
ピコスポットは、出力の高いレーザーをピンポイントで照射する方法です。
レーザーによる強力な衝撃波によってメラニンを粉砕できるため、集中的に色素沈着型のニキビ跡を除去する場合や、沈着した色素の色が濃い場合などに行われます(※1)。
ピコトーニングでは、複数回のレーザー照射が必要になりますが、高出力のピコスポットでは1回の施術で効果(※2)を実感できる可能性があります。
ピコフラクショナル
ピコフラクショナルは、レーザーを微細な点状に照射する方法です。
肌の奥深くにある真皮層に働きかけて肌の再生を促進できるため、主にクレーター型のニキビ跡に対して施術が行われます(※1)。
また、肌の真皮層を刺激して自然治癒による肌の再生を促す仕組みのため、赤み型のニキビ跡にも効果(※2)が期待できます。
なお、ピコレーザーによる照射方法の違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
※1・・・照射方法の選択方針は医院・クリニックによって異なります。
※2・・・個人差があります。詳しくはメーカーにお問い合わせください。
ピコレーザーによる施術回数・間隔の目安
ピコレーザーによるニキビ跡の治療では、施術後の経過に応じて複数回の照射を行います。施術の回数・間隔については、ニキビ跡の状態や肌へのダメージを考慮して検討することが重要です。
▼ピコレーザーによる施術回数・間隔の目安(※)
照射方法 |
施術回数 |
施術間隔 |
ピコトーニング |
5~10回 |
2~4週間 |
ピコスポット |
1~3回 |
3ヶ月 |
ピコフラクショナル |
6~10回 |
2~4週間 |
ピコレーザーの照射後は、赤みや腫れなどの炎症が生じる可能性があります。ダウンタイムは患者によって異なるため、患部の状態を観察したうえで次回の施術日を検討することが必要です。
また、施術後の炎症を抑えるために、肌の保湿や紫外線対策を行うことが欠かせません。患者に対してセルフケアの方法を伝えておくことも重要です。
ピコレーザーの施術前後に行うケアについては、こちらの記事で解説しています。
※個人差や医院・クリニックの方針によって異なります。詳しくはメーカーや医院・クリニックにお問い合わせください。
まとめ
この記事では、ピコレーザーを用いたニキビ跡の治療について以下の内容を解説しました。
- ニキビ跡の種類
- ニキビ跡に対するピコレーザーの照射方法
- ピコレーザーによる施術回数の目安
レーザーの衝撃波によってメラニンの破壊や肌の真皮層への刺激を行うピコレーザーは、ニキビ跡の改善にも効果が期待されます。ニキビ跡の種類や肌の状態に応じて、ピコトーニング・ピコスポット・ピコフラクショナルの照射方法を選ぶことがポイントです。
また、施術後の経過やダウンタイムは患者によって異なるため、患部の状態を観察したうえで施術回数・間隔を検討することが重要です。
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詳しくは、こちらの資料をご確認ください。