ピコレーザーの種類とは? 施術頻度・回数の目安
ピコレーザーとは、美容医療で用いられるレーザー治療の一種です。
従来のレーザーと比べて短い照射秒数(1兆分の1秒)で照射することから、肌へのダメージを抑えつつ効率的に肌悩みへアプローチできます。
ピコレーザーによる施術では、肌悩みに応じて照射モードを切り替える必要があり、それぞれアプローチの仕組みや施術頻度や回数の目安が異なります。
美容クリニックの担当者のなかには、「ピコレーザーの種類を患者に分かりやすく説明できるようにしたい」「患者に合った施術方法を選ぶポイントを知りたい」などとお考えの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ピコレーザーの種類と患者に合った施術方法を選ぶポイントについて解説します。
なお、ピコレーザーとヤグ(YAG)レーザーの違いについてはこちらの記事をご確認ください。
目次[非表示]
- 1.ピコレーザーの種類
- 2.患者に合ったピコレーザーの施術を行うポイント
- 2.1.①肌悩みに適した施術方法を選ぶ
- 2.2.②肌の状態を確認する
- 2.3.③複数の施術方法を組み合わせる
- 3.まとめ
ピコレーザーの種類
ピコレーザーは、熱エネルギーの衝撃波によって皮膚の真皮層へアプローチして、肌質の改善や肌の再生を促すことが可能です。施術方法の違いによって3つの種類に分けられます。
ピコスポット
ピコスポットとは、出力の高いレーザーを肌悩みのターゲットにピンポイントで照射する施術方法です。
レーザーの強力な衝撃波が肌のメラニン色素を細かく粉砕することで、濃いシミやタトゥーなどを除去します。ほかの施術方法と比べて集中的なアプローチを行えるため、少ない施術回数で効果(※1)を実感しやすいとされています。
▼ピコスポットの特徴
項目 |
目安 |
施術間隔 |
3ヶ月程度(※2)
|
施術回数 |
1~3回程度(※2)
|
※1…個人差があります。詳しくはメーカーにお問合せください。
※2…個人差や医院・クリニックの方針によって異なります。
ピコトーニング
ピコトーニングは、低出力のレーザーを肌の広範囲に照射する施術方法です。
レーザー照射の回数を重ねて肌の角質層にあるメラニンを徐々に分解していく仕組みとなるため、肌へのダメージ(※1)を抑えやすいことが特徴です。肌質の改善や肌のトーンアップなどが期待できます。
▼ピコトーニングの特徴
項目 |
目安 |
施術間隔 |
2~4週間程度(※2)
|
施術回数 |
5~10回程度(※2)
|
ピコトーニングは、ピコスポットと比べてレーザー照射の出力が弱く、施術間隔を短く設定しやすいですが、効果を実感するまでに複数回の施術が必要になるケースがあります。
※1…個人差があります。詳しくはメーカーにお問合せください。
※2…個人差や医院・クリニックの方針によって異なります。
ピコフラクショナル
ピコフラクショナルは、レーザーを細かい点状に照射して肌の真皮層に微小な空洞をつくることで、自然治癒による肌の再生を促す施術方法です。
肌の内部にある真皮層を刺激すると、その部分を治癒しようとコラーゲンやエラスチンが生成されます。主にニキビ跡や肌の凹凸といった肌質の改善を図るために行われます。
▼ピコフラクショナルの特徴
項目 |
目安 |
施術間隔 |
2~4週間程度(※)
|
施術回数 |
6~10回程度(※)
|
ピコフラクショナルでは、レーザーの出力を抑えて複数回の照射を行うことから、ピコスポットよりも施術回数が増える可能性があります。
※個人差や医院・クリニックの方針によって異なります。
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患者に合ったピコレーザーの施術を行うポイント
ピコレーザーの施術を行う際は、患者の肌悩みや肌の状態などを踏まえて、ダメージを抑えながら効率的にアプローチできる施術方法を選択することが重要です。
①肌悩みに適した施術方法を選ぶ
患者の肌悩みに応じて、ピコレーザーの施術方法を選ぶ必要があります。
▼施術方法別の主なアプローチ対象(※)
施術方法 |
対象 |
ピコスポット |
|
ピコトーニング |
|
ピコフラクショナル |
|
シミをはじめとする色素沈着の肌悩みであれば、その濃さに応じてピコスポットやピコトーニングを選択する施術方法が考えられます(※)。色素沈着が濃い場合には、高出力で集中的にアプローチするピコスポットが用いられます(※)。
また、ニキビ跡や毛穴の開きなどの肌質に関する肌悩みに対しては、真皮層を刺激するピコフラクショナルによってアプローチすることが可能です(※)。
※施術方法の選択方針は医院・クリニックによって異なります。
②肌の状態を確認する
肌の状態を確認したうえで、施術方法や施術頻度・回数を決めることが重要です。
ピコレーザーは従来のレーザーと比較して肌へのダメージを抑えられる施術方法ですが、照射モードや出力などによって肌に与える負担の度合いは異なります。複数回の照射を行う場合には、施術後の経過を見ながらその後の施術頻度・回数を検討する必要があります。
また、肌質や健康状態によってはピコレーザーによる施術を行えないケースもあるため、事前にカウンセリングを実施して確認しておくことが求められます。
ピコレーザーによる治療ができない人については、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
③複数の施術方法を組み合わせる
肌悩みに効率的にアプローチするには、複数の施術方法を組み合わせる方法も考えられます。
▼複数の施術方法を組み合わせるケース(※)
目的 |
施術方法 |
濃いシミと薄いシミの両方にアプローチしたい |
ピコスポット・ピコトーニング |
シワやニキビ跡による肌の凹凸を改善したい |
ピコトーニング・ピコフラクショナル |
ただし、ピコトーニングとピコフラクショナルは同時に施術すると肌に負担がかかる場合があるため、肌の状態を見て施術の順番や回数、間隔などを医師が判断することが重要です。
なお、ピコレーザーの施術間隔と回数の目安についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
※施術方法の選択方針は医院・クリニックによって異なります。
まとめ
この記事では、ピコレーザーの種類について以下の内容を解説しました。
- ピコレーザーの種類
- 患者に合ったピコレーザーの施術を行うポイント
ピコレーザーには、ピコスポット・ピコトーニング・ピコフラクショナルといった3つの施術方法があり、アプローチの仕組みや施術頻度・回数の目安が異なります。
患者の肌悩みや肌の状態に合った施術方法を選ぶとともに、経過を見て施術頻度・回数を調整したり、複数の施術方法を組み合わせたりすることがポイントです。
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詳しくは、こちらの資料をご確認ください。